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実行委員会より

新型コロナウィルスの感染拡大は世界中で多大な影響を出し続けています。1989年から毎年12月に31回連続して開催してきた<かわさき市民第九>も昨年は中止になりました。

 

このような状況下でもどうすれば表現活動が継続できるのか、文化芸術に携わる世界中の方たちの熱意の積み重ねがあって、時には医学的或いは物理的な実証実験もされました。その結果、どのような対策や工夫をすれば演奏会が催せるのかが見えてきましたし、すでにミューザ川崎シンフォニーホールでも演奏会の実績を重ねています。これは一年前とは異なっている点で音楽界にとっては大きな前進です。

 

とは言え前例のないことですから、市民第九実行委員会では慎重に議論を重ね、例年の何倍もの手間をかけて対策を立てて参りました。

すなわち<2021かわさき市民第九>は開催に向けて前向きに準備しております。

この対策のためにお客様にも演奏者にも例年通りに行かないことをお願いする段があろうかと思いますが、どうかご理解とご協力を賜れますようよろしくお願い申し上げます。

 

ベートーヴェン交響曲第9番終楽章の中ではシラーが書いたこんなテキストが何度も登場します。

 

Was die Mode streng geteilt,

Alle Menschen werden Brüder,

世の中の時流が厳しく分け隔てていたものを

全ての人は兄弟になるのだ

 

この詩をこのような状況下にて改めてかみしめて味わうことになりました。2021年12月の演奏会成功に向けて最善を尽くしますので引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2021年5月19日

委員長 中村拓紀

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